残響と残響時間について

案外奥深い、音の世界。
お風呂で歌うといつもより上手に聞こえると思ったことはありませんか?
それは残響による効果で、環境によってその残響の起こり方は異なります。
今回の記事では、環境スペースが残響と残響時間について解説します!


■残響とは

残響とは、音になる「音源」の振動が終わった後に音が響くことで、その音が聞こえる現象のことです。
その残響は、音が壁や天井、床に反射を繰り返すことで生まれ、音が発生した場所の環境などで変わります。
通常であれば、反射を繰り返しながら、衝突した材質、空気に音が吸収されて消えていきます。

お風呂の空間は狭く、音を吸収しにくい材質で作られているため、音の音響が普段の場所よりも多く繰り返され、残響が続きます。
この残響は、エコー効果となってカラオケのように歌うことができるんですよ。
また、高架線の下では電車の通過音がずっと響いていると思ったことはありませんか?
それは、高架で使用されているコンクリートや鉄骨が音を吸収せずに、むしろ大きく反射させてしまう材質だからなんですよ。
トンネルの場合は、狭い空間のため残響が起こるのです。


■残響時間とは?

残響時間は、空間での音の響き方を測るための尺度であり、音源の振動が止まってからその音圧が60db減衰するまでの時間のことです。
残響時間が長ければ長いほど、音の響きが良く聞こえますが、その分音そのものが変化して聞こえてしまうというデメリットもあります。
そのため、環境や用途で適切な残響時間は異なり、スピーチなどの演説であれば短い方が良いとされています。
音楽においても、クラシックは、ジャズやポップスよりも長めの残響時間がおすすめだと言われているんですよ!
400平方メートルの室内で演奏をする場合は、クラシックであれば0.9秒、ジャズやポップスであれば0.6秒の残響時間が最適なんだとか。
最適残響時間で心地のよいコンサートの演出をしてみてはいかがでしょうか?


また、残響時間が一緒でも、高い音が響くのと低い音が響くのでは、音の印象は大分変わります。
どの高さの音がどのくらい響くのかを残響時間周波数特性と言い、周波数ごとに調べる必要もあるんですよ。

音楽を本格的に楽しみたいのであれば、快適な音響設定を整える必要があり、部屋の広さに応じて適切な材質のパネルなどを設置する必要があります。
細かい計算と経験が必要なので、素人が設置するのは難しいです。
楽器の特徴に合わせて、専門の業者に設計してもらうことを環境スペースは提案します!