モスキート音とそれを利用した治安改善

20代以降、私達人間の聴力は低下していくと言われています。
自覚がないまま年齢とともに高い周波数が聞こえにくくなるのが一般的です。
モスキート音を利用して自分の可聴周波数域を調べることが可能です。
今回の記事では、モスキート音とそれを利用した治安改善策について環境スペースが紹介していきます。

■モスキート音とは?
モスキート音は、17kHz前後の高周波音を指し、不快なキーンという蚊の羽音のような音からそう呼ばれています。
人は年齢をとるごとに高い周波数の音が聞こえにくくなり、モスキート音は20代前半の若者には良く聞こえると言われ、それ以上の年代には聞こえにくいとされているのです。

■年代別の可聴周波数域
9000Hz:どの年代でも聞こえる
10000Hz:60代までが聞こえる
12000Hz:50代までが聞こえる
14000Hz:40代までが聞こえる
15000Hz:30代までが聞こえる
16000Hz:20代までが聞こえる
18000Hz:モスキート音

■「モスキート」を利用した抑止法
モスキート音を出すことができる「モスキート」という音響機器は、深夜にお店の前に集まる若者を退散させるために、イギリスのハワード・ステープルトンによって開発されました。
今では全世界で9000台以上が使用されており、日本においても深夜営業している商業施設では、モスキートを導入が進んでいるんですよ。
また、2009年5月~2010年3月までの間、東京都足立区の自治体が北鹿浜公園での深夜の若者の非行を防止するためにモスキートを設置したことが話題となりました。
夜間限定で3分毎にモスキート音を流すといった検証が行われましたが、10ヶ月間の検証終了後も被害はなく、実際に中高生が夜中に集まりにくくなり、治安が改善されて他の自治体からも問い合わせが相次いだんだそうです。
 
・撃退対象別の周波数
小型動物、ねずみなど:13.5kHz~17.5kHz
大型犬やキツネなど:15.5kHz~19.5kHz
小型犬、猫、鳥:19.5kHz~23.5kHz
人(10代~20代前半):18kHz~38kHz
 
飲食店や商業施設、公園の他には、繁華街や駅、オフィスビル、空港や一般家庭、農場などでも様々な目的から使用されています。
駅やコンビニ等の入り口で「キーン」という音が聞こえた場合は、それはモスキート音かもしれません。
若者だけでなく、ネズミなどを寄せつけないため、街の秩序を守るために様々な箇所で利用されているんですね。
 
ネズミや鳥獣などに困っている方は、農場や飲食店などにモスキート音発生装置を導入することを環境スペースは提案します。