LIXILとローランドが共同開発した本格的なトイレの音消し装置

外でトイレに行くと気になるのがトイレの使用時の音。
公共施設では擬似的な水洗音を流してくれる音響装置が設置されていますよね。
しかし、従来の音響装置は完全に防音することができるわけではありません。
今回は、株式会社LIXILとローランド株式会社が共同開発した本格的なトイレの音響装置を環境スペーススタッフが紹介しましょう。

■株式会社LIXILとローランド株式会社
LIXILとは
株式会社LIXILは、私達生活者の視点に立ち、快適な暮らしをする為の商品を開発している企業で、システムキッチンやユニットバス、トイレなど様々な商品を展開しています。
 
・ローランドとは
ローランド株式会社は、40年以上に亘って映像や音響システムに力を入れている会社で、電子楽器事業を行っており、ピアノやシンセサイザーなどはローランドの代表的製品で様々な音楽シーンに使用されています。
LIXILとローランドが共同開発した本格的なトイレ用の音響装置とはどんなものなのでしょうか?

LIXILとローランドの共同開発品
2018年2月にLIXILとローランドの共同開発によって販売されたトイレ用音響装置の「サウンドデコレーダー」は、トイレ使用時の音を聞かれないように徹底的にこだわった商品で、マスキング効果を利用して防音ができます。
マスキング効果は、異なる音波が同時に耳に届くと、弱い方の音波が強い音波によって打ち消される効果。
従来の商品もマスキング効果を利用してトイレを使用時の音を隠していますが、音響装置を使っても本格的には防音ができていませんでした。
共同開発したサウンドデコレーダーは、山の奥に機材を持ち込んで野鳥のさえずりや小川のせせらぎを録音し、それらを合成したもので、爽やかなリラックス効果もあります。
従来品では、音圧が不足していたため、充分にマスキングができていませんでしたが、この商品はトイレ使用時の周波数を細かく分析している為、本格的にプライバシーを守ってくれる防音効果が高い商品となっているのです。

LIXILの調査では、女性の6割が擬音装置に気づかずに、音を消すために無駄に水を流したことがあるという結果となり、自動で擬音装置の音が流れるのであれば無駄水は流さないという回答が約8割でした。
この商品のラインナップは、埋め込み型のオートタイプと露出型のオートタイプ、露出型の手かざしタイプの3つあるので、オートタイプのものを設置することで節水に繋がるのではないかと環境スペースは思います。