神話にも登場する楽器「ハープ」を詳しく解説!

演奏者によって音色が変わるという楽器は少なくありませんが、特に顕著なのがハープです。
47本の弦から生まれるメロディーは、オーケストラでも圧倒的な存在感を放っています。
しかし、ハープについてよく知らないという人も多いでしょう。
今回は環境スペースのスタッフがハープを詳しく解説します。


■ハープは代表的な編入楽器

弦楽器に分類されるハープは優美な音色はもちろん、演奏時の姿が美しく、オーケストラなどでも目を引く存在です。
しかし、ハープはオーケストラ編成のレギュラーメンバーではありません。
必要な場合にのみ参加する「編入楽器」です。
編入楽器に細かな定義はなく、電子楽器や民族楽器なども含まれます。
しかし、参加頻度が高いのはハープとピアノでしょう。


■ハープにはどんな種類がある?

ハープと聞くと、抱え込むように腰かけで弾く姿を思い浮かべる人も多いかもしれません。
実はハープにはいくつか種類があり、大きさもバリエーションがあります。
ここでは代表的な3つについてご紹介しましょう。

・グランドハープ
高さはおよそ180cm、重さが50kgほどあるのがグランドハープです。
オーケストラで使われるもので、多くの人が思い浮かべるのがこちらです。
足元に7つのペダルがついており、ダブルアクションペダルハープとも呼ばれます。

アイリッシュハープ
アイルランドで発展したのがアイリッシュハープです。
ハープの原型で、グランドハープはアイリッシュハープから派生しています。
今ではケルティックハープやフォークハープなどとも呼ばれています。

・アルパ
中南米に全域に広がるハープの総称がアルパです。
インディアンハープやラテンハープなどと呼ばれますが、もともとはキリスト教宣教師たちが持ち込んだハープが変化したものでした。


■ハープの起源は?

旧約聖書にも記述があるほどハープの歴史は古く、記録として残るものに関しても紀元前4000年のエジプトまで遡れるほどです。
最初は竪琴の姿だったようですが、長い年月を経て現在のシルエットになっていきました。
エジプトからヨーロッパに伝わったのが10世紀ごろと言われています。
当時は、吟遊詩人による朗読や弾き語り用の楽器として浸透していきました。
ハープとして大きく発展したのが13世紀です。
アイルランドで人気が出て、アイリッシュハープが誕生すると改良が進み、現在に至ります。


姿も音色も美しいハープですが、始めは両手指の皮がめくれてしまうほど演奏は過酷だそうです。
あまり身近とは言い難い楽器ですが、見かけたらぜひ音色を確かめてみてください。