地震は事前に予測できる?前兆といわれる現象を解説

大きな地震があるとSNSなどで「前日にこんな異常現象があった」といった話題で持ちきりになります。
いわゆる前兆というものですが、本当にそんなことがあるのでしょうか?
今回は地震の前兆とされる音の現象や、その真偽について環境スペースが解説します。

 


■地鳴りは地震の前兆?

大きな地震があるとSNSなどでよく見かけるのが「地震の前兆と思われる現象」です。
2011年に起きた東日本大震災では本震後に発生した余震も震度6弱と大きく、さらなる被害をもたらしました。
ところがその余震には明確な前兆があったそうです。
それが地鳴りです。
まるで爆発音のような地鳴りと揺れが数日前から頻発し、不安になった多くの住民が役所へ相談していました。
しかし当時は原発事故の対処などもあり役所本来の機能を発揮できず、満足に周知されないまま、直下型の余震が起きます。
これだけで地鳴り地震の前兆だと判断するのは難しいですが、まったくの無関係とは言い切れません。


■他にもある地震の前兆とは

地震の前兆とされている現象は地鳴り以外にもいくつかあります。
代表的なものをみていきましょう。

地震雲
「普段見かけないような変わった雲が現れると地震が起こる」といわれており、レンズ状や帯状、放射状に広がった雲が出現するとSNSに上げる人が多く、話題になります。

・ペットの異常行動
ペットの犬や猫の異常行動についても地震の前兆だとする説があります。

◎落ち着きがなくウロウロしている
◎何度も地面のニオイを嗅いでいる
◎震えたり怯えたりする様子を見せる
◎普段とは違った吠え方・鳴き方をする

こういった行動をし始めたところ、地震が起きたという話も。

・深海魚が打ちあがる
普段は海の底で暮らす深海魚が打ちあがると地震が起こるという説もあります。
一般的にはリュウグウノツカイが有名ですが、地域によって深海魚の種類は異なるようです。

・鳥がいなくなる
カラスやハト、スズメなどの鳥が姿を見せなくなるという現象も地震の前兆だといわれています。
群れで行動する鳥は朝晩決まったルートで移動を繰り返しています。
ところが地震の数日前からパタッと姿を見なくなった、普段とは違った様子で騒いでいた、などといった行動を見せるそうです。


■科学的根拠はない?

地震について様々な前兆があることをご紹介しましたが、実はこれらについて科学的に証明されたものは今のところありません。
いくつもの大学や研究所などが調査を行ってきましたが、根拠を示せるほどの結果が出ていないのが現状です。
したがって現象を目の当たりにしても慌てず、冷静にとらえた方がいいでしょう。
しかしまだ解明されていないことは多く、今後の研究次第でハッキリとした前兆がわかるかもしれません。

 


突然起こる災害を事前に予測できたら・・・と考えるのは自然なことです。
しかし今のところ地震の前兆だとされているものは科学的根拠がないということは頭の中に入れておいた方がいいでしょう。