NHKで流れる「緊急地震速報の音」の秘密
テレビを観ている時に突然大きな音が鳴り、「地震」や「津波」の文字が画面に表示されるとゾッとしてしまいますね。
緊急地震速報で流れる音に心臓が跳ね返るような思いをする人も多く、「この音やめてほしい…」という声も聞かれます。
しかし、緊急を知らせる音が聞き逃してしまうほど小さく、危機感を感じられないくらい穏やかだったら意味がありません。
今回は緊急地震速報時の音について、環境スペースが調べてみました。
■NHK地震速報の音は誰が作った?
普段は民放しか見なくても、災害時はNHKに切り替えるという人は多いです。
NHKの地震速報で流れるチャイム音は、福祉工学の第一人者伊福部達(いふくべとおる)氏によって作曲されました。
彼は、ゴジラのテーマ曲を作曲した伊福部昭(いふくべあきら)氏の甥にあたる人物です。
ゴジラは水爆実験によって生まれたというストーリーも相まって、「NHKの地震速報とゴジラに関係がある」などと噂されたこともあったとか。
ちなみにゴジラで使われた音楽の一部を地震速報のチャイムとして利用する案もありましたが、世間によく知られたメロディーであり、恐怖心をあおる可能性があったため候補から除外したそうです。
■地震速報の音は不安を与えてはいけない
緊急時に鳴らす音は、楽し気な効果音やメロディではなく、短時間で注意を引くような音程、音量でなければなりません。
NHKの地震速報チャイムには急激に変わる音程、そして不協和音が使われています。
聞いた人に緊迫した状況を伝えると同時に、安全に避難させるためには不安感を与えないことも求められます。
伊福部氏もこれを考慮して作曲しましたが、現在は「冷静に対処しなければ」と思うよりも不安に感じる人が多いようです。
これは東日本大震災の発生で甚大な被害が発生し、チャイム音の後に起きた悲劇を思い出す人が増えたことが原因ではないかと考えられています。
■地震速報チャイムはNHKが基本?
NHKのほか、日本テレビでも同じ音を使用しています。
その他の民放局ではNHK地震速報チャイムに似たメロディを流していますが、気象庁からはNHKのチャイム音を使うよう推奨・勧告されているようです。
各局で独自の音声を流すことは許されていますが、「これ何の音?」と視聴者を混乱させないためにも、すべての放送局で統一するべきだと環境スペースは思います。
NHKの地震速報チャイムを使う放送局も増えているそうで、いずれはどの局の番組を観ていてもすぐに「地震だ!」と分かるようになるのではないでしょうか。
遠くの地域で地震があったと分かった時、「自分には関係ない、見たいシーンが中断されてしまって残念だ」と感じる人もいるでしょう。
大きなチャイム音に、「大袈裟だ」と不満を持つ人も少なくありません。
しかし、その大袈裟な音で救われる命もあるのです。