たたくのはNG!正しい布団の干し方とは

天気のいい日は布団を干したくなりますね。
布団を干す際、「布団たたき」を使っていますか?
昔は一家に一台といってもいいくらい、どの家庭にもあった布団たたきですが、最近は使っていない人も多いようです。
その理由について環境スペースが解説しましょう。


■布団を干したら叩くべき?

布団たたきとはその名の通り、干した布団をたたくための道具です。
叩くことで布団に付着したゴミやホコリを払ったり、布団の中に潜むダニを追い出したりできるといわれていました。
しかし最近になって、実はこういった効果は薄いのでは?という論調が出てくるようになりました。
布団は叩くべきなのか、それとも叩かない方がいいのか、どっちなのでしょうか?


■布団は叩いたらNG!

結論から言えば、布団を叩くのはNGです。
理由としては、次の2つが挙げられます。

◎布団の生地や繊維が傷む
◎近所迷惑になってしまう

それぞれ詳しくみていきましょう。

・布団の生地や繊維が傷む

布団を叩いた時に白いホコリが出ますよね。
でもこれ実はホコリではなく、布団の繊維です。
叩かれた衝撃で布団の中綿が千切れてしまって、それが舞い上がっているにすぎません。
布団を叩き続けると生地や繊維が傷み、布団自体の劣化を早めてしまいます。
また、いくら布団を叩いてもダニを追い出すことはできず、さらに奥に隠れさせてしまうこともわかっています。

・近所迷惑になってしまう

布団を叩くことで舞い上がった布団の繊維は、空気中を漂い、隣近所へ広がっていきます。
ご近所さんが知らずに吸い込んでしまうと、アレルギーやハウスダストなどの症状を引き起こしてしまう可能性も。
また、布団を叩く際は「バンバン」と大きな音が出やすく、うるさいと思われることもあるので注意が必要です。


■「布団たたき」の正しい使い方は?

布団は叩かない方がいいという認識が広がりつつあるものの、道具としての「布団たたき」が不要というわけではありません。
重要なのはその使い方です。
布団たたきは、干した布団を取り込む際に使います。
ただし、バンバンと強く叩くのではなく、優しくなでるように表面を払いましょう。
こうすることによって干している時に付着したゴミやホコリ、花粉などを落とせますよ。
布団の汚れやホコリが気になる時は、こまめに布団カバーを取り換えたり、掃除機で吸い取ったりした方が効果的です。


少し前までは、天気のいい日に布団を叩く音があちらこちらから聞こえてきたものです。
今でもつい習慣で叩いてしまいそうになりますが、布団が傷んだり近所迷惑になったりするので、控えた方がいいでしょう。