日本とどう違う?アメリカのオノマトペ

日本のオノマトペは数が多すぎて覚えるのに苦労する、と嘆く外国人が多いそうです。
では海外のオノマトペにはどんな特徴があるのでしょうか?
今回はアメリカのオノマトペについて環境スペースが解説します。


オノマトペは言語によって変わる

擬音語や擬態語を文字であらわしたものをオノマトペといいます。
ドアをノックする「コンコン」や、スズメが鳴く「チュンチュン」など、生き物や実際に音が出ているものを文字にしたものが擬音語です。
また、「ガミガミ」怒る、「ピカピカ」光るなど、実際に音がするわけではないものの、人や物の状態を文字にしたものが擬態語です。
これらは日本語ならではの表現であり、言語が変わればオノマトペも変わります。
日本はオノマトペが多いと言われていますが、アメリカのオノマトペにはどんな特徴があるのでしょうか?


アメリカのオノマトペはどんなものがある?

アメリカのオノマトペの大きな特徴は、一つの言葉で“音”と“状態”の二つを表している点です。
具体的な例をみてみましょう。

◎水が落ちる音のオノマトペ
日本語の場合は「水がポタポタとたれる」というような使い方をしますが、アメリカでは「drip」の言葉一つに「ポタポタ」と「たれる」の両方の意味が含まれています。

◎ブレーキ音のオノマトペ
日本語では「急ブレーキで車がキキーッと止まる」という場面でも、アメリカでは「squeal」の一言で表します。
「squeal」には「キキーッ」と「悲鳴を上げる」の両方の意味があるため、急ブレーキに車が悲鳴を上げるという解釈になるわけです。


■アメコミにはアメリカのオノマトペが詰まっている?

日本とは使い方の異なるアメリカのオノマトペは独特です。
そもそもの発音が違うため、覚えようと思っても難しいかもしれません。
そんな時に頼りになるのがアメコミです。
アメコミは説明的な文章が少なく、場面の状況をオノマトペで表現することが多いです。
特にバットマンスパイダーマンといったヒーローものの戦闘シーンは、アメリカらしいオノマトペが溢れていて覚えるのにピッタリでしょう。
爆発音やこぶしで殴る音だけでも何種類もあるのがアメリカらしいです。

◎爆発音のオノマトペ:pow、bam、ka-boom、clunk、clang
◎殴り合いのけんかのオノマトペ:krak、smack、zap

また、特定のヒーローに限られたオノマトペもあります。

◎thwip:スパイダーマンが手首からクモの糸を出す時のオノマトペ
◎snikt:X-MENウルヴァリンが金属の爪を出す時のオノマトペ

専用のオノマトペがあるということからも、アメリカで如何にヒーローが特別な存在であることがよくわかるでしょう。


日本はオノマトペが豊富だといわれていますが、アメリカにも独自のオノマトペが数多くあります。
表現や感覚の違いなどをみてみると、新しい発見があるかもしれませんね。