宿題の定番「音読」ってなに?どんな意味があるの?

小学生の宿題の定番の一つが「音読」です。
国語の教科書にある物語を家族の前で読み上げるというもの。
定番ではあるものの、どんな意味があるのか知っている人は多くないのではないでしょうか?
今回は朗読との違いや、続けることのメリットについて環境スペースが解説します。

 


■音読と朗読ってなにが違うの?

まず、音読と朗読はなにが違うのでしょうか?
それぞれの意味をザックリと確認しておきましょう。

・音読とは

音読とは、声に出して文章を読むことです。
読み上げることで相手や周囲に正確に伝えることを目標としています。
そのため、大きな声でハキハキと正確な発音をすることがいい音読となります。

・朗読とは

一方、朗読も声に出して文章を読むことをいいますが、そこに「作品(文章)の価値を声色で表現すること」という意味が加わります。
ただ大きな声でハキハキと読むのではなく、文章の場面に合わせて声のトーンや発音を変えて読まなくてはなりません。


■音読と朗読は似て非なるもの

似たような意味を持つ音読と朗読は、しばしば間違った解釈をされることがあります。
よくあるのが「音読ができるようになったら朗読にステップアップしましょう」というもの。
ただ声に出して読む音読に比べれば朗読はそれなりにスキルが必要ではありますが、そもそも目標が違います。
朗読では老人のセリフはしわがれたかすれ声で読むことになるでしょう。
しかしこれは音読の定義である、大きな声・ハキハキ・正確な発音とは程遠いですね。
このように、音読と朗読は似て非なるものです。
学校の宿題で音読は出るものの、朗読が出ないのはこういった違いがあるためといえるでしょう。


■音読で得られるものとは?

音読のメリットはまだあります。

・文章の理解力が上がる

音読には漢字の読み方や、言葉の意味を調べることも含まれます。
繰り返し行うことで語彙力や文章力が上がるのはもちろん、自分で調べる習慣が身につきますよ。
語彙力や文章力が上がれば文章そのものの理解力も上がります。

・集中力が身につく

音読をするとスッキリする、ストレス発散になるという声はよく聞きます。
これは文章を読むことに脳が集中するため。
一つのことに没頭することで雑念が払われてスッキリするのでしょう。
さらに音読を習慣化すると集中へのスイッチが切り替わりやすいというメリットもあります。

・想像力が身につく

文章の理解力が上がると、次第に書かれていない感情や景色まで想像できるようになります。
いわゆる「行間を読む」ということが自然とできるようになり、文章だけでなく人との会話でも役立てるようになるでしょう。

 


音読のいいところは何歳になっても始められるところです。
子どものころは嫌いだったという人も、大人になった今なら音読の良さに気付けるかもしれません。
ストレス発散にも役立つのでぜひチャレンジしてみてください。