不人気楽器と言われるのはなぜ?チューバの特徴とは

グループやユニットでは必ず「センター」と呼ばれる人がいます。
一人で固定だったり、複数人が入れ替わったりしますが、楽器の世界にもそういった位置関係は存在します。
今回はセンターになることのない不人気楽器の一つ「チューバ」について環境スペースが解説しましょう。


吹奏楽では不人気な楽器もある

オーケストラやブラスバンドなどは、10種類以上の楽器で構成されています。
バイオリンやトランペット、フルートなどはとても人気が高いので、楽器決めの際はジャンケンになることもあるそうです。
しかし一方で、希望者がいない不人気楽器も存在します。
ジャンケンで負けてしまうと不人気楽器の担当になってしまうわけですが、人気がないのには理由がありました。


■チューバが不人気な理由とは

不人気楽器として挙げられることの多いのが「チューバ」です。
チューバは金管楽器の帝王とも言われるほどの魅力ある楽器ですが、残念ながら人気度は低めです。
理由をみてみましょう。

・重量がある
メーカーによって若干の違いはありますが、チューバは10kgほどと重量のある楽器です。
演奏中はもちろん、移動や置き方にも注意が必要で、腰痛に悩まされる人も多いです。
小柄な人や女性には負担が大きいかもしれません。

・音が出るまで時間がかかる
サイズの大きいチューバは、当然ながら管も太いです。
他の楽器に比べると息を吹き込んでから音が出るまで少し時間がかかってしまうでしょう。
そのため、チューバを吹くにはそれなりの肺活量が必要になります。

・演奏が地味
サイズも大きく存在感のあるチューバですが、基本的に伴奏パートなので演奏は地味です。
この点も人気が出ない理由の一つになっています。
メロディーを支える低音が魅力とはいえ、楽譜は四分音符が基本なので、つまらないと感じてしまう人が多いのでしょう。

・出番が少ない
演奏が地味なことに加えて、出番が少ないというのも不人気の理由です。
1曲の中でたった3音しか吹かない、他の人の演奏を聞いている時間の方が長い、といったことはチューバ奏者にとって珍しくありません。


■チューバは演奏に欠かせない楽器

不人気で出番も少ないのであればチューバを組み込まなくてもいいのでは?と感じる人もいるかもしれません。
しかし、チューバが奏でる低音は、演奏を下支えする大切なパートです。
伴奏があるからメロディーが引き立つのであって、楽器演奏をする人はその大切さを理解しています。


チューバ演奏の魅力は続けないとわからないと言われるほど、奥深いものです。
オーケストラやブラスバンドを楽しむ際はぜひ、チューバの存在感を意識してみてください。