秋は渡りの季節!この時期にしか会えない鳥とは?

まだまだ暑い日が続いていますが、季節は確実に秋に向かっています。
そんなことを感じさせるのが鳥たちの存在です。
実は、秋は鳥にとって重要な意味のある季節だということをご存じですか?
今回は鳥の習性や秋に出会える鳥の種類について環境スペースが解説しましょう。

 


■秋は渡り鳥に会える季節

鳥のさえずりが聞ける季節と聞くと春を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実は秋も負けてはいません。
秋は鳥たちにとって渡りの季節なので、普段は聞けないような鳴き声に出会いやすいですよ。
日本で出会える渡り鳥は次の2種類です。

◎越冬のために東南アジア方面へ渡る途中で日本に一時滞在する鳥
◎夏の間にロシア方面で子育てを終えて越冬するために日本に来る鳥

日本よりさらに南下するために一時的に立ち寄るパターンと、日本で越冬をするパターンがあります。
冬は食料調達が難しくなるので、採餌しやすい土地に移動するというのは野生動物にとっては当たり前のことです。
普段は山奥にいるサルやイノシシなどがエサを求めて人里に降りてきてしまうことも珍しくありません。
鳥の場合は飛ぶことができるので移動距離が長くなりがちなんですね。
また、日本列島の中で渡りをする鳥もいます。
夏の間は高山地帯で過ごし、冬になると平地へ降りてくるタイプです。
普段は見かけない鳥を目にしたり、鳴き声を聞いたりしたらもう秋が始まっているといっていいでしょう。


■どんな鳥に会える?

では秋はどんな鳥と出会える可能性があるのでしょうか?
越冬のために日本にやってくる鳥はハクチョウやガン、カモの仲間が有名です。
特にハクチョウは毎年ニュースでも取り上げられるほどの人気ぶりですね。
滞在地が決まっているので毎年バードウォッチングに出かけるという人も多いでしょう。
一方で、日本国内で渡りをする鳥は次の通りです。

・モズ
秋の訪れを告げる鳥の代表格なのがモズです。
「高鳴き」と呼ばれるモズの鳴き声は秋の風物詩なのですが、8月下旬から鳴き始める気の早い個体もいるようですよ。
一般的には9月から10月ごろまで聞くことができます。

ノビタキ
北海道と本州で渡りを行うのがノビタキです。
草原性の鳥なので河原や農耕地などの見晴らしのいいところでよく見かけられますよ。
ノビタキのような体の小さな鳥は群れをつくり集団で渡りを行うため、運がよければ一団を見かけることもできるかもしれません。

コマドリ
日本各地の亜高山帯で繁殖するコマドリは秋になると市街地でも見かけられるようになります。
コマドリは見た目の愛くるしさだけでなく、鳴き声の美しさも人気があります。
その昔は好事家も多く、産地がブランド化されるなどもしたそうです。

 


秋は鳥にとっては渡りの季節です。
見慣れない鳥や鳴き声がするようになったら秋本番といったところでしょうか。
すべての野鳥は捕獲も飼育も禁止されているので注意してくださいね。