声の仕組みと自分の本当の声について

人それぞれ声質は異なります。
そして、似たような声の人が居たとしても全く同じ人は存在しません。
声質は声帯や顔の作りによって異なるので、双子は必然的に声が似るんだとか。
そんな「声」ですが、皆さんは電話で反響して聞こえた自分の声や、録音した自分の声に違和感を覚えたことはありませんか?
今回の記事では、声の仕組みや実際の自分の声についてを環境スペースが語りますよ。

■発声の仕組みと声帯
私達は声帯を振動させることで声を発生しており、声帯は喉仏の出っ張っている部分にあります。
息を吐く時に、息が声帯にぶつかることで声がでるのですが、息が当たった部分や、声帯の長さなどによって声質や音の高さは変わります。
声帯は、1秒間の中で何百回も開閉運動を行うことで音を作っているんですよ。

■声が響く空間
声が響く空間は、鼻腔、口腔、咽喉腔の3つ。
鼻の穴の奥にある鼻腔は、実声や高い音が響くのですが、風邪を引いて鼻声の時なんかには鼻腔が響きますよね。
口の中を指す口腔では、比率は異なりますが常に響いている箇所で、息の当たる部分は、ハードパレットとソフトパレットの2つに分かれています。
歯に近いハードパレットに綺麗に息が当たると実声が良く響き、その後ろのソフトパレットに息が当たるとファルセットを響かせる時に使ったりします。
咽喉腔は、喉の空間を指し、上記2つの空間よりも細長いのが特徴。
ファルセットやホイッスルボイスを発声した時に実声とは違う響き方をするのがこの部分です。

■声質
声は、ある一定の周波数を発生した時、その周波数の倍音が混ざって聞こえます。
一人ひとり声帯は異なり、倍音も人によって違うため、人によって声質は異なるのです。

■普段聴いている自分の声と録音した声が違う…?
音は振動によって伝わります。
普段私達が聞いている自分の声は、「骨伝導」という骨から振動を受けることによって伝わっており、主に頭蓋骨に響いてスピーカーのような役割をしています。
それに対し、電話で反響して聞こえた自分の声や、録音した自分の声は、「空気振動」のみによって伝わっています。
その為、自分がいつも聞こえている自分の声と、録音した自分の声が違うように感じるのです。
つまり、「本当の自分の声」は、自分で聞いている声ではありません。
録音したものが本当の自分の声で、それが普段人に聞こえている声ということになります。

自分の実際の声を聞いてみたいという人は、録音して聞いてみてはいかがでしょうか?
環境スペーススタッフも試しましたが、自分の声ってこうなんだ?!とびっくりしましたよ。