気が付くと頭の中で何かの音が鳴っていたり、耳元で知らない人の話し声がしたりした場合、幻聴である可能性が高いです。
幻聴が頻繁に起こると、それだけでストレスとなり、心身に支障をきたします。
今回は、詳しい症状や考えられる要因などについて環境スペースが解説しましょう。
■突然聞こえてくる「幻聴」とは
幻聴とは、周りに誰もいないはずなのに話し声や何かの音が聞こえるというのが、主な症状です。
個人差はありますが、よくみられる症状として次のようなものがあります。
◎テレビを見ている時、テレビとは別の声や音が聞こえてくる
◎明らかに誰もいない空間で声や音が聞こえてくる
◎職場やトイレなど、特定の場所で声や音が聞こえてくる
◎頭の中から自分を責めるような会話が聞こえてくる
これらに当てはまらないパターンもあり、症状は人によって異なるのが幻聴の特徴です。
ハッキリとした言葉が聞こえてくることもあれば、無機質な音だったり曲のような音だったりすることもあります。
なかには幻聴から妄想に陥ってしまい、自傷行為を行ってしまうケースもあります。
しかし、幻聴は本人に自覚がない場合もあるため、周囲が注意深く見守る必要があるでしょう。
■幻聴は身体からのSOS
なぜ幻聴が起こってしまうのでしょうか?
一般的に幻聴は、心身ともに疲労状態にある時に発症しやすいといわれています。
幻聴が度々起こる場合は、身体がSOSを発していると考えていいでしょう。
よくある原因として二つの病気が挙げられます。
・統合失調症
行動や認知、感情や自我などの意識に支障をきたす心の病気で、幻聴の他にも幻覚や矛盾した行動を取るなど、症状は様々です。
10~30代の比較的若い世代で発症するため、人格に影響を与えることもあるなどします。
・PTSD(心的外傷後ストレス障害)
事故や災害、犯罪や暴力といった過去に起きた辛い体験が心の傷となり、心身に支障をきたす心の病気です。
PTSDでは、トラウマとなった出来事がフラッシュバックするのが特徴で、当時の声や音が聞こえてくるという症状が多いです。
■まずは医療機関を受診しよう
幻聴が聞こえると感じたら、早めに心療内科または精神科を受診してください。
心療内科や精神科に通っていると周囲に知られることを嫌がる人も少なくありませんが、幻聴は放っておくと症状が悪化してしまうおそれがあります。
治療によって症状が改善できる病気なので、少しでも違和感を覚えたら早めに行動しましょう。