神秘的な音の響き・・・「雅楽」ってどんな音楽なの?

音楽にはクラシックやポップス、ロック、エレクトロニックミュージックなど多くのジャンルがありますよね。
また、西洋と東洋の地域の違いによって、旋律・音階が大きく異なります。
日本に古くからある「雅楽」は、普段聞きなれたクラシックやポップスとは全然違う音の響きです。
今回は、古典的音楽「雅楽」について環境スペースが解説していきましょう。

 

■「雅楽」とは?中国や朝鮮から伝わった音楽がモチーフ

平安時代の宮廷音楽として発展したものが「雅楽(ががく)」です。
その歴史は1200年以上前、仏教が伝来した飛鳥時代から始まったとされています。
日本に元々あった伝統的舞踊や儀式で使われる音楽と、中国大陸・朝鮮半島から伝わった舞や音楽が融合して生まれました。
平安時代には日本独自の様式が完成し、今日の雅楽として伝えられています。
明治時代には「宮内庁式部職楽部」が創設、選び抜かれた楽士が伝統を受け継いでいます。


■どんな音楽?独特の響きはアジアの集大成

雅楽のメロディは、中国やインド、ベトナムなどから伝わった「唐楽(とうがく)と、朝鮮や中国北東部から伝わった「高羅楽(こまがく)」から影響をうけています。
元々日本にあった「国風歌舞(くにぶりのうたまい)」に加え、外国から伝わった音楽の旋律や楽器を取り入れたのが雅楽です。
そのほか、平安時代には「催馬楽(さいばら)」や「朗詠(ろうえい)」という歌も誕生しました。
ただし、これらの要素はそれぞれが別の音楽として存在し、雅楽の種類として分類されています。


■どんな楽器が使われている?西洋のオーケストラと同じ構成

雅楽は、「管弦楽(かんげんがく)」といわれる編成になっています。
管楽器は笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)という楽器です。
弦楽器は琵琶(びわ)・箏(こと)、打楽器は鞨鼓(かっこ)・太鼓(たいこ)・鉦鼓(しょうこ)が使われてます。
これは西洋で言うとフルートやサックス、ハープやバイオリン、シンバルやドラムのようなものですね。
楽器の構成で見れば、西洋のオーケストラと同じであることが分かります。


雅楽には物語がある?儀式やお祝いに使われることも

雅楽には、歌や舞と音楽を組み合わせた楽曲があります。
源氏物語枕草子などの有名な文学に登場するエピソードを演じることも多いでしょう。
モチーフとなった物語が縁起の良いものの場合は、宮廷でのお祝い事で披露されるおめでたい曲になりました。
今日でも神社での儀式などに使われています。

 

雅楽は、曲にさまざまなストーリーが込められているものが多くあります。
昔の王様の面白エピソードを描いたものや、時の皇帝が寵姫を口説くために作った詩がモチーフになっているものもあるそうです。
環境スペースは、雅楽で歌われている歌詞にも興味が出てきましたよ♪