柔らかな音色に癒される!日本の伝統楽器「和楽器」とは?

決して国土が広いとはいえない日本ですが、古くから音楽が身近な存在であったため、オリジナルかつ伝統的な楽器が数多くあります。
それらを総称し「和楽器」と呼び、歌舞伎などの伝統芸能や地域のお祭りなどで活躍しています。
しかし、残念ながら日常生活で見かけることはほとんどないといっていいでしょう。
今回は大きく3つに分けられる和楽器について、環境スペースがご紹介します。


■吹きもの(管楽器)

吹きものとはその名の通り、吹くことで音を奏でられる楽器です。
トランペットやフルートなど、クラシックでいう管楽器にあたります。

・尺八(しゃくはち)
全体の長さが一尺八寸(約54.5cm)あったことからその名が付いた、竹製の笛です。
江戸時代は虚無僧が尺八を吹きながら各地を回る修行が行われていましたが、元々は奈良時代に中国から伝わったといわれています。

・笙(しょう)
長さの違う17本の竹をまとめた姿をしており、「鳳笙(ほうしょう)」とも呼ばれる楽器です。
実際に音が出るのは15本だけで、吸っても吹いても音を奏でる「頭(かしら)」という吹き口があるのが特徴です。

・篠笛(しのぶえ)
和楽器で笛とは、この篠笛を指すと言われるほど一般的な楽器です。
長さによって音域が変わるので、演奏の際は複数の篠笛を用いて音の高低差をつけていきます。


■弾きもの(弦楽器)

張られた弦を弾くことで音を奏でる楽器です。
クラシックではバイオリンやヴィオラなどに相当します。

・筝(そう)
柱(じ)と呼ばれる音階を調節する器具がついた絹糸を弾いて演奏する楽器です。
中国から伝わり、日本で独自の発展を遂げました。
よく琴(こと)と混同されますが、別物です。

・三味線(しゃみせん)
3本の弦を撥(ばち)で弾いて音を奏でる楽器です。
中国にある三弦が伝わり、今の形になったと言われています。
和楽器の中でも知名度が高く、海外人気の高い楽器の一つです。


■打ちもの(打楽器)

打つことで音を奏でる楽器です。
ドラムやマリンバ、パーカッションなどが有名です。

・和太鼓(わだいこ)
くりぬいた木に皮を張り、ばちで打つことで音を奏でる楽器です。
様々な大きさがあり、演奏だけでなく神社仏閣での儀式などにもよく使われます。

・小鼓(こづつみ)
肩に担いで演奏する小鼓は、側面にある調べ緒(しらべお)を調節することで音色を変えられる楽器です。
ばちは使わず、手で打つのも大きな特徴です。


和楽器は柔らかな音色が特徴です。
今回ご紹介したものはごく一部に過ぎませんが、興味のある方はチェックしてみてください。