奏者がティンパニに突っ込む!?まだまだあったユニークなクラシック音楽

少し前に、衝撃的なクラシック演奏会が行われて話題になりましたね。
通常のクラシック音楽ではあまり見られないような、不思議な演奏をするティンパニの様子にくぎ付けになった観客も多かったようです。
今回は環境スペースが、話題となった「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」とはどんな曲だったのか、実は意外と多い変なクラシック音楽についてもご紹介したいと思います。


ティンパニ奏者の悪ふざけ!?

ティンパニとオーケストラのための協奏曲」は、アルゼンチンのMauricio Kagel(マウリシオ・カーゲル)という人物によって作曲されました。
彼の曲にはハプニング要素が多く、ティンパニがメインで作られたこの協奏曲でも驚くべき指示を出しています。
通常はバチで演奏するティンパニを手やマラカスで叩いてみたり、ティンパニ奏者がメガホンで歌ったり、クラシック音楽からは考えられないような演出が盛り込まれているのです。
演奏の最後には奏者がティンパニに頭から突っ込んで大きな穴を開け、上半身を埋め込んだまま動かなくなりました。
一体これはなんの事件なのか、ティンパニ奏者が乱心したのか!?
環境スペースは、この演奏を取り上げたニュースを見て不安になってしまいました。
この曲を初めて聞く(見る)人にとっては、ティンパニ奏者がふざけているようにしか見えないかもしれません。
しかし、本人はいたって真面目。
楽譜を見てみると、マラカスやメガホンのイラスト、そして奏者がティンパニに突っこんでいるイラストもしっかり描き込まれています。


■マウリシオのヘンテコクラシックはまだあった

同じくマウリシオ・カーゲルが作曲した「フィナーレ」という曲では、指揮者が主役に。
演奏中、
「突然痙攣して硬直する」
「譜面台を掴んで仰向けに倒れる」
という指示があります。
さらに、最後には指揮者が担がれて外へ・・・という見る人をざわつかせるような演出が特徴的な曲です。
指揮者に異変が生じても演奏は止まることがなく、無情にも曲は続いていきます。
こういう曲だと知らずに見ていたら、トラウマになってしまいそう・・・。


■タイプライターの演奏?

アメリカの作曲家Leroy Anderson(ルロイ・アンダーソン)は、タイプライターに演奏させて観客を驚かせています。
「カタカタ・・・ピシッ!チーン」という音は意外にも心地よいリズムを与え、今でもCMやBGMに利用される名曲となりました。
クラシック演奏会に出演する音楽家は、それなりの技術を持っている人ばかりだと思います・・・。
自分が長年修行を積んできた楽器ではなく、いきなり「今日はタイプライターを演奏してくれ」と言われたらどう感じるのでしょうか。
楽譜によって与えられた指示を遂行する、それも音楽家の使命なのかもしれません。


この世には、まだまだユニークなクラシック音楽がたくさんあります。
常識を覆すような面白い演出、退屈さを感じている暇などない過激な演出をする曲もあるそうですよ!
興味がある方は、ぜひ調べてみてくださいね。