周囲の音もしっかり聞こえる!骨伝導イヤホン

イヤホンで音楽を聴きながら歩いていたら、他の人の存在に気付かずにぶつかってしまった…なんて経験のある人もいるのではないでしょうか?
イヤホンは耳を塞いでしまうため、周囲の音が聞こえなくなってしまいます。
また、長時間の使用で耳が疲れてしまったり、痛くなってしまったりするケースもあり、使い方には注意が必要です。
ところが実は、それらの問題を解決した新しいイヤホンがありました。
今回は、イヤホンの可能性を広げる「骨伝導イヤホン」について、環境スペースが解説します。


骨伝導イヤホンって何?

空気の振動が鼓膜を震わせることで耳の中にある、音を受け取る器官「蝸牛(かぎゅう)」へ音が伝わります。
そのため、これまでのイヤホンは耳を覆い、鼓膜へ直接音の振動を与えていました。
この仕組みなら周囲に音を漏らさず、ダイレクトに音を受け取ることができます。
しかし蝸牛は、鼓膜を震わせなくても骨に振動を与えることで音を受け取れる器官でした。
そこで誕生したのが、骨を振動させ、音を聞き取る「骨伝導イヤホン」です。
こめかみ付近に装着するだけで、従来のイヤホンと同等の役割を果たしてくれます。


骨伝導イヤホンのメリット

骨伝導イヤホンのメリットは何といっても耳を塞がない点です。
イヤホンはその性質上、どうしても耳を覆うなどして塞がなくてはなりませんでした。
しかし、そうすると周囲の音が聞こえにくくなり、事故なども起きやすくなってしまいます。
また、鼓膜を直接振動させるため、長時間使っていると耳が疲れてしまうこともありました。
骨伝導イヤホンであれば耳を塞がずに使えるので、周囲の音を聞き洩らすこともありませんし、耳が疲れるといった症状も出にくいです。


骨伝導イヤホンのデメリット

骨伝導イヤホンのデメリットは、音漏れがしやすい点でしょう。
従来のイヤホンと違い、音の発信源を覆うことがないため、どうしても音が漏れてしまいます。
音量調節である程度はカバーできますが、無音状態にはできません。
また、骨から伝わるという性質上、音質には限度があります。


テレワークなど、在宅で仕事をする人が増えた今、長時間イヤホンをつけっぱなしという場面も少なくありません。
イヤホン装着時は、玄関チャイムや家電の異常音に気付かないといったトラブルも起きやすく、周囲の音を聞き逃さないような対策が必要です。
骨伝導イヤホンは音漏れや音質といったデメリットもありますが、家に一人でいる時や、スポーツ時には大いに役立つのでおすすめです。