数が多すぎて覚えられない?外国人を悩ます日本のオノマトペ

日本語を学ぶ外国人が頭を悩ますものの一つが、日本特有のオノマトペだそうです。
とにかく数が多くて使いこなせない、同じ状況のはずでもオノマトペが違うと通じない・・・など、苦労しているようです。
そこで今回は日本のオノマトペの特徴や、数が多い理由について環境スペースが解説します。

 


■日本語はオノマトペだけで成立する?

日本語は他の言語に比べてオノマトペが多いといわれています。
オノマトペとは物事や気持ちを表したり、自然の音を言葉で表現したりしたものです。
日本では雨が降る様子だけでも、しとしと・ぽつぽつ・ざーざーなど、雨の勢いや降り方によって自然と使い分けています。
体の不調を表すオノマトペに至っては、

 

◎ズキズキ
◎ガンガン
◎ジンジン
◎キリキリ
◎シクシク
◎ヒリヒリ
◎ピリピリ
◎チクチク

 

こんなに多くのオノマトペがあります。
日本人にとってはどれも違う症状ですが、外国人にとっては何がどう違うのか理解できないそうです。
日本語はオノマトペが豊富なので、それだけで会話ができるともいわれるくらいです。
たとえば、

 

「○○がドカーンってなって」
「▲▲がビカビカーってして」
「ビクーってなってたら」
「バーって解決した」

 

このように言われると、その時の様子がダイレクトに伝わるような気がしませんか?
物事を音で表現することで臨場感が出しやすくなります。
これは外国語ではあまり見られない現象で、オノマトペが豊富な日本語ならではといえるでしょう。


■日本は日常的に音を活用している

オノマトペ以外にも、日本は日常的に音を活用しているといわれています。
一部をみてみましょう。

 

◎始業・就業のメロディ
◎正午や午後5時を知らせるメロディ
◎駅のホームのメロディ
◎ショップのBGM
◎トイレの流水音

 

場所や地域によって多少の違いはあるものの、なにかしら音が流れていますね。
時間を知らせるものだったり、リラックスさせるためだったりと目的は様々ですが、確かに日常的といえるでしょう。
海外ではこういった文化がないため、日本を訪れた外国人は大きなカルチャーショックを受けるそうです。


■外国人は自然の音を雑音として処理している?

日本語のオノマトペが多い理由として、日本人と西洋人の音の処理方法の違いが関係しているという説があります。
ある研究によると日本人は川のせせらぎや虫の声などの自然発生した音を、言語と同じ左脳で理解します。
それに対し西洋人は音楽や雑音と同じ右脳で理解するそうです。
これは中国人や韓国人なども同様だそうなので、日本人特有の処理方法といえるでしょう。
自然の音も言葉の仲間として認識しているならばオノマトペが多いのも頷けますね。

 


Twitterなどで度々話題になる日本のオノマトペですが、その豊富な種類は脳の仕組みにあったようです。
日常会話でも多用され、それだけでも意味が通じるというのは日本だけなのかもしれませんね。