治療すれば治る?イヤホン難聴の原因と防ぎ方

最近耳の調子が悪い、なんだかよく聞こえない・・・それはもしかして「イヤホン難聴」かもしれません。
どんな症状で、何が原因なのか、環境スペースが解説します。

 


■「イヤホン難聴」とは?

加齢によって聴覚機能が衰え、音が聞き取りにくくなる状態を「老人性難聴」といいます。
長年、耳や脳が負担を受けたことで内耳に障害が起きてしまうためで、聴覚がピークを迎える20代以降、少しずつ進行します。
ところが最近、若い世代を中心に聴覚障害が広がってきました。
大きな音でヘッドホンやイヤホンを使うことが原因による「イヤホン難聴」です。
音は空気を振るわせることで耳の中に伝わります。
高い音ほど空気が振るえるため、耳の中の細胞が刺激されやすく、細胞の消耗も早まります。
日常的にイヤホンを使い、なおかつ音量が大きいと若くても聴覚障害を起こしてしまうというわけです。


■イヤホン難聴を防ぐには?

イヤホン難聴を防ぐもっとも効果的な方法は、イヤホンの使用頻度を下げることです。
そのうえで適度な音量を心がければ発症の心配は格段に下がります。

・音量に気をつける
イヤホンの使用頻度が低くても、大きな音量で使っていたら耳への負担は減りません。
音量の目安は、使用時でも周囲での会話が聞こえる程度です。
あらかじめ上限を決めておき、それ以上は上げないようにするといいでしょう。

・イヤホンは機能で選ぶ
音漏れの大きなイヤホンを使っているとどうしても音量を上げてしまいがちです。
聞きたい音に集中できないばかりか耳にも負担になるのでよくありません。
遮音性が高く、小さな音量でもよく聞こえるイヤホンを選びましょう。
周囲の雑音を打ち消すノイズキャンセリング機能の搭載されたイヤホンもおすすめですよ。

・耳を休憩させる時間を作る
音量に気をつけていても、イヤホンで聞くことが常態化してしまうと耳に負荷がかかります。
使う場面を決めておく、1時間使ったら1時間休ませる、などルールを決めて耳を休憩させてあげましょう。


■イヤホン難聴は早期治療で回復する

加齢に伴って徐々に進む老人性難聴と違い、イヤホン難聴は耳の酷使によるものです。
そのため、医療機関で正しい治療を受ければ症状が改善し、聴力も回復します。
ただしこれは早期治療に限った話です。
症状が出始めて1週間以内に受診しなければ効果はありません。
少しでも異常を感じたら早めに受診してください。

 


イヤホンがあれば場所や時間を問わずに音楽を聴いたり、動画を見たりでき、とても便利です。
しかし頼り切ってしまうのは危険です。
適度に耳を休めてあげる習慣をつけてくださいね。